第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会
ご 挨 拶(第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会を終えて)
第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会 当番世話人
奈良県立医科大学 消化器・代謝内科
教授 𠮷治 仁志
𠮷治 仁志先生写真
肝類洞壁研究の未来予想図
 このたび、第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会を2022年(令和4年)12月9日(金)・10日(土)に奈良市・奈良ホテルで開催させて頂きました。COVID-19第8波が拡がる中、感染対策を施しながら原則として現地開催とさせて頂きました。ただ直前になり、施設の制限で現地へお越し頂く事ができなくなった先生もおられましたので急遽WEBでの対応も準備して無事全ての演者に御発表頂く事ができました。今回若手セッション12演題を含む、29演題と若手からベテランまで素晴らしい発表が行われ、世代交代が本研究会の領域でもしっかりと進んでいることを実感できる研究会でした。現地のみでの開催にも関わらず、81名と多くの先生に奈良までお越し頂きました結果、若手の先生からも多くの質問が行われ、議論は非常に充実したものとなりました。今回のテーマである「肝類洞壁研究の未来予想図」が意識せずとも描かれ、その上で新しい方向に向かいつつある現況が皆様と共有できたと感じております。当番世話人として演者の先生と司会の先生、皆様方に心より感謝しております。
 特別講演においては、稲垣先生から肝線維化のみならず全身の線維症に対する臓器横断的な系統的研究の試みについて御紹介頂くとともに、新規肝再生促進因子やコラーゲン産生細胞の脱活性化因子の発見など、肝線維化治療へ応用が期待できる様々な研究結果について御講演頂きました。また宮島先生からは、肝構成細胞の分離・培養、遺伝子改変マウス、細胞系譜解析、イメージングといった肝線維化に関する最先端の技術とともに、iPS細胞から肝星細胞への分化誘導テクニックとそれを応用した新規肝線維化治療の開発について御紹介頂きました。
 研究会は無事終了しましたが、多々不行き届きがあったと思います。教室員そして会員の皆様のお力添えで何とか凌ぐことが出来ましたことを皆様にお詫びと共に重ねて感謝申し上げます。本研究会が会員の皆様と共に未来へ進んで行くものでと確信しております。本当にありがとうございました。
第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会
第36回肝類洞壁細胞研究会学術集会
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