2017年11月24日、25日 三重大学医学部附属病院外来棟5階ホールにて第31回肝類洞壁細胞研究会学術集会を開催させていただきました。
特別講演2題、基調講演1題、最新トピックス1題、モーニング・ランチョン・イブニングセミナー4題に加え、一般演題にも36題の応募をいただくなど、充実したプログラムを構成することができました。
2日間を通して118名のご参加をいただき、盛会の内に終了することができました事、厚く御礼申し上げます。
本研究会は肝類洞壁細胞の研究を通して病態解明と治療学の展開に貢献してきました。類洞を場として肝実質細胞と類洞壁細胞群が織りなす情報のクロストークはあらゆる肝機能発現の源泉であり、類洞壁細胞の生理学とその障害過程を明らかにすることは、肝障害機序を解明し病態への深い洞察に繋がります。
特別講演1では肝類洞壁細胞研究に大きな足跡を残してこられました和氣健二郎先生に「肝類洞壁細胞研究の史的展望」と題し過去から現在へ類洞壁細胞研究の輝かしい軌跡をご講演をいただきました。
Hidekazu Tsukamoto先生の特別講演2 “Lipid Metabolic Reprogramming by Hepatic Stellate Cells”では肝類洞壁細胞研究の最先端と、標となる未来をお話しいただきました。
さらに代表世話人 河田則文先生には「これからの類洞壁細胞研究」について基調講演を、田中靖人先生には「C型肝炎治癒後の肝発癌に関連するTLL1遺伝子の役割」という最新トピックスをご講演いただきました。
本学術集会では、肝類洞壁細胞の研究の軌跡――真理の継承と変化の受容が同時に起こる雄渾なる学問のドラマ――を追体験し、先人たちが示した光輝ある道標に導かれることで、類洞壁細胞学の未来を探訪することができました。
一般演題では肝類洞壁細胞学の最新の情報を発表していただき、本研究会ならではの真摯な討論が展開されました。ご参加下さいました多くの先生方に厚く御礼申し上げると共に、学術集会運営に尽力してくれました教室員と教室秘書に深謝いたします。