第25回肝類洞壁細胞研究会学術集会
ご 挨 拶 (第25回学術集会を終えて)
第25回肝類洞壁細胞研究会学術集会 当番世話人
東海大学医学部再生医療科学・同 総合医学研究所
 稲 垣   豊
稲垣 豊様写真  2011年12月17日(土)・18日(日)、東京で第25回学術集会をお世話させていただきました。 本会の開催にあったては、役員の先生方をはじめとして会員の皆様に多大なるご支援を賜りましたことを、あらためて厚く御礼を申し上げます。 おかげさまで2日間とも好天に恵まれ、122人の参加者と46題の一般演題のご発表を得て、活発な研究会となりました。当日のご挨拶でも申し上げましたが、 今回は例年にも増して若手研究者の発表が多く、また企業からの研究員の参加が多かったように感じられました。 いずれも肝類洞壁細胞研究の今後の発展に繋がる、たいへん喜ばしいことです。

 今回、第25回の学術集会にあたり、本研究会の文字通り生みの親である谷川久一先生に、記念講演「肝類洞壁細胞と肝を取り巻く諸臓器」をお願いしました。 また、プログラムの決定間近になり特別講演をお願いしていたMarcos Rojkind教授が急逝されましたが、 同教授とかねてから親交が厚かった藤原研司先生が、たいへんに含蓄のある追悼講演をなさって下さいました。 さらに、イブニングセミナーでは鳥取大学 汐田剛史教授による「レチノイドと肝病態」 および慶応義塾大学 岡田保典教授による「病的組織破壊とリモデリングにおけるメタロプロテアーゼ(MMP/ADAM)の作用解析」、 翌日のランチョンセミナーでは京都大学 川口義弥教授による「Genetic lineage tracingを用いた肝・膵・腸管形成と臓器維持機構の解明」をお聞きして、 会員一同大いに啓発されたところです。

 当日は、慣れない研究会運営と数少ないスタッフのために、先生方にはいろいろとご迷惑と不自由をおかけしたことと存じます。この場を借りて、お詫び申し上げます。 今回ご参加いただいた全ての先生が、来年再び山口の地で集い、活発な発表と議論を通じて日本における肝類洞壁細胞研究、 ひいては肝臓学を支える大きな潮流となることを願って、ご報告とお礼とさせていただきます。